メーカーごとの特徴
電子ピアノを検討する一つの指針として、メーカーごとに特色を把握しそれを元に購入するというのも選び方の一つだと思います。
電子ピアノを作っているメーカーは
YAMAHA / ヤマハ
KAWAI / カワイ
Roland / ローランド
CASIO / カシオ
KORG / コルグ
この5つです。
ここではそれぞれのメーカーごとに、どんな特徴があるのかを解説していきます。
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YAMAHA/ヤマハ
言わずと知れた日本が世界に誇る楽器メーカーです。
タッチや音など全てにバランスがとれていて、素直な表現力を持っていることからクラシックを中心に弾く場合はヤマハが最適です。
となると、お子さんが教室に通っている(通う)のであれば、ヤマハの電子ピアノがオススメと言えます。
それは、レッスンを受けていれば必ずクラシックの曲に取り組むからです。
学校には大抵音楽室があり、そこに置かれているのも大抵がヤマハのアコースティックピアノです。
それもあってピアノ=ヤマハ、というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
また「クラビノーバ」という名前をご存知の方は多いですね。
接客をしていた中でも「10年以上前のクラビノーバを使っていて...」というお客様も多くいらっしゃいました。
ヤマハ電子ピアノの特徴は、音、鍵盤、タッチ感と、あらゆる要素をグランドピアノに近づけるための追求がされていることです。
音は丸みのある音の中にも輝きを感じられ、響かせ方や鳴った音が消えていくまでの過程がアコースティックピアノにとても近いです。
高音域〜低音域までの鳴り方のバランスもよくナチュラルで、誰もが扱いやすい音です。
鍵盤はしっかりとした重みを持っています。
また、指を離した時の戻り方が特に良いという特徴に加え、高精度のセンサーを搭載しているため連打性が非常に高く、2つの音を交互に連打する「トリル奏法」というものに強いです。
余談ですが楽器作りから得たノウハウで発動機を作ったり、その発動機を搭載したヨットを作ったり、さらにそのヨットのボディ作りの技術を応用して学校のプールまでもつくっています。
なんという手広さ...
ヤマハの電子ピアノのラインナップは、以下から確認できます。
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YAMAHA / ヤマハ 電子ピアノ一覧とオススメの理由
ピアノといえば、ヤマハ。電子ピアノでも人気の高いメーカーです。 言わずと知れた、日本が世界に誇る楽器メーカーです。 みなさんも、「ピアノといえばヤマハ」というイメージがありませんか? な ...
KAWAI/カワイ
ピアノではヤマハと双璧をなす国内のメーカーです。
とにかく鍵盤のリアルさにこだわりたい!という方にはカワイの電子ピアノがオススメです。
会社の歴史としては90年近くあり、ヤマハと競い合いながら日本の音楽普及に貢献してきました。
カワイの最高峰のグランドピアノ「EX」は国際ピアノコンクールの中でも非常に権威ある「フレデリック・ショパン国際ピアノコンクール」で使用されるなど、世界からも認められるピアノを作っています。
(カワイはピアノでは世界第2位のシェアを誇ります)
さらに、カワイはここ数年、SKというグランドピアノに力を入れています。
このSKは、今までのカワイのイメージに当てはまらないもので、高い評価を得ています。
電子ピアノでもSKの音がメインになっており、輝きを持った高音と、重厚な低音が特徴です。
音の切れや伸びも、自然に再現されています。
カワイのピアノの音は「地味だ」とも言われますが、表現を変えれば深みのある落ち着いた音色である、ということです。
鍵盤は他メーカーと比べてやや重めです。
上位機種では鍵盤の力点から支点までの鍵盤の長さがアコースティックピアノと同じであるため、鍵盤の沈む深さも同じになる、ということ。
そしてハンマーアクションは、鍵盤を押すと反対側(筐体内部)にあるハンマーが跳ね上がるシーソー式で、これもグランドピアノと同様の仕組みです。
これらによってタッチ感はグランドピアノに迫るものになっているのです。
そして電子ピアノに初めて木製鍵盤を採用したのはカワイです。
このことからもアコースティックだけではなく電子ピアノの鍵盤にも並々ならぬこだわりを持っているのが伝わってきます。
これまた余談ですが、カワイは体育教室や絵画造形教室など、教育事業にも力を入れてます。
うちの子もお世話になってたりします。
カワイの電子ピアノは以下で確認できます。
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KAWAI/カワイ 電子ピアノ一覧とオススメの理由
カワイの電子ピアノの特徴 ピアノではヤマハと双璧をなす国内のメーカーです。 とにかく鍵盤のリアルさにこだわりたい!鍵盤は重い物が良い!という方にはカワイの電子ピアノがオススメです。 会社 ...
Roland/ローランド
ローランドの電子ピアノは、音の美しさと鍵盤の反応の良さが持ち味です。
その音色や演奏感から、クラシックばかりではなくポップスを演奏することも多いようであればオススメです。
その名前から国外メーカーと思われる方も多いですがヤマハ・カワイに並ぶ日本の大手楽器メーカーです。
シンセサイザー、電子ピアノ、電子オルガン、電子ドラム、ギターアンプなどあらゆる電子楽器を製造していて、ローランドを使用するプロミュージシャンは国内外に多数います。
このローランドは電子楽器専門のメーカーですからアコースティックピアノは作っていません。
にも関わらず鍵盤やタッチの質感をヤマハやカワイと比較しても遜色なく、これだけの品質の高さを誇っているのにはただただ驚きです。
しかも「鍵盤の象牙調仕上げ」や「88鍵ステレオサンプリング」、「グランドピアノ特有のクリック感の再現」、「音色の無段階変化」といった技術はすべてローランドが電子ピアノで初めて実現させました。
音は非常にクリアで繊細な美しい響きを持っています。
特に上位機種では音に立体感・奥行きが感じられ、鳴っているのは手元なのに、ピアノの向こう側から聴こえてくるような感覚になります。
ただしどう弾いても綺麗な良い音がするので、上手に弾けていると錯覚してしまうかもしれません。
このように音が良いことがメリットでもありデメリットでもあります。
鍵盤はヤマハやカワイと比べると少し軽めに感じますが強弱に対する反応が非常に良く、とても滑らかな音の変化を表現できます。
合わせて読みたい
電子楽器としての完成度を追求しているのがローランドなのです。
ローランドの電子ピアノは、こちらでご覧いただけます。
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Roland/ローランド 電子ピアノ一覧 その特徴とオススメの理由
ローランドの電子ピアノの特徴 ローランドの電子ピアノは音の美しさと鍵盤の反応の良さが持ち味です。 その演奏性や音色から、クラシックばかりではなくポップスを演奏することも多い方にオススメです。 &nbs ...
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CASIO/カシオ
レッスンに通っているお子さんのためではなく、大人の方がご自分の趣味のために買われていくことが多いのがカシオです。
本格的な練習というよりは弾きたい時に気軽に弾いてピアノを楽しみたい!という大人の方にオススメです。
人気なのは販売価格で5万前後〜10万しないくらいの、比較的価格が抑えめのモデルです。
そのくらいの価格ですとサイズもコンパクトで部屋に置いてもそこまでスペースをとりません。
最近では30万円を超える本格的な電子ピアノを発売しましたが、ヤマハ・カワイ・ローランドの3大メーカーの牙城を崩すにはまだ少し時間がかかりそうです。
とはいえ、こういったハイスペックな物を作りはじめたわけですから、電子ピアノにもしっかりと力を入れている事が伝わってきます。
ローランドのように電子楽器としての面を強く持ったメーカーと言えるのではないでしょうか。
カシオの電子ピアノは以下で確認できます。
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CASIO/カシオ 電子ピアノ一覧とその特徴
CASIO/カシオ 電子ピアノ一覧 スポンサーリンク カシオの電子ピアノの特徴 カシオは時計や電卓といった電子製品のイメージがありますが、昔から電子ピアノも作っているメーカ ...
KORG/コルグ
「コルグ」と読みます。
電子ピアノのラインナップは多くなく、スタイリッシュタイプのみを生産しているため、カシオ同様に気軽にピアノを楽しみたい方にオススメです。
バンドをやっている方にはお馴染みなのですが、ローランド同様海外メーカーに間違われがちです。
コルグも昔からシンセサイザーなどの電子楽器で有名な日本のメーカーです。
コルグの電子ピアノはデザインに力を入れていると感じます。
シンプルですっきりとした見た目は部屋に馴染みやすく、オシャレさを演出してくれます。
キャビネット型と呼ばれる少し大きめのサイズの電子ピアノは作っていません。
カシオと同じく、大人の方に人気があるメーカーです。
比較的手頃ではありますが、その割にはタッチ感は決して安っぽくないのでコストパフォーマンスが良いと言えるでしょう。
このサイトで紹介しているのはLP-380だけですが、こちらから確認できます。
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KORG/コルグ 電子ピアノ一覧とその特徴
KORG/コルグ 電子ピアノ一覧 スポンサーリンク コルグの電子ピアノの特徴 コルグは日本の電子楽器メーカーです。 10年以上前はヤマハのクラビノーバのようなタイプの電子ピ ...
最後に
各メーカーの特徴を一言でまとめると、こうなります。
メーカー | 特徴 |
ヤマハ | 鍵盤、音、それぞれに自然さを追求。誰もが扱いやすい。 |
カワイ | 重めのタッチ感で音も重厚。鍵盤に強いこだわりを感じる。 |
ローランド | 鍵盤は軽やかで、強弱に対する精度が高い。音も非常にキレイ。 |
カシオ | スタイリッシュ型が大人の趣味用にとても人気。 |
コルグ | 作っているのはスタイリッシュ型のみ。大人の趣味用に人気。 |
いかがでしたでしょうか。
各メーカーの特徴や目指しているところをしっかりと把握できれば、選び方の基準も考えやすくなります。
ぜひ参考にしみてください!
メーカーの違いの他、電子ピアノの選び方のポイントは
4つのポイントを抑えれば、選ぶ基準がわかる!電子ピアノの選び方の要素
のページで確認できます。
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