「普通」だからこそ、誰でも使いやすい。 YAMAHA/ヤマハ YDP-163(生産完了)

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電子ピアノでは手頃な価格でも、鍵盤と音をバランス良く追求。

yamaha ydp-163見た目

2019年3月に、生産完了、そして後継機種であるYDP-164の発売が発表されました。

 

市場販売価格は10万円前後のモデルです。

「ARIUS(アリウス)」という名称のシリーズのひとつです。

お子さんがレッスンに通うのであれば、最低でもこの価格帯のものを選ぶのがオススメです!

それはどのメーカーさんも10万円クラスからグランドピアノを意識したつくりになり、スタイリッシュタイプと比較するとタッチと音がグッと良くなるからです。

 

 

この YDP-163は、良くも悪くもタッチや音が「普通」のピアノです。

ですが「普通」であるからこそクセがないので、誰でも使いやすく、安心感がある電子ピアノだと言えます。

反面、「鍵盤は重めが良い」「キレイな音が好き」等、特徴を持ったものに魅力を感じる方には物足りないと思います。

 

 

グランドピアノを意識した弾き心地

スッキリとした素直な音

「普通」な電子ピアノだからこそ誰もが使いやすい

 

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鍵盤

YDP-163の鍵盤の特徴です。

① グランドピアノのタッチ感を目指した鍵盤
② 表面に指が滑りにくくなる加工が施されている

① グランドピアノのタッチ感を目指した鍵盤

鍵盤の重さが低音側では重く、高音側へ行くにつれ軽く感じるように、音域によって弾いた感触を変化させています。

アコースティックピアノも低音の鍵盤は重いですし、高音側の鍵盤は低音側に比べ軽いです。

それを模したこのYDP-163のタッチ感は、どこを弾いても重さが同じ鍵盤よりも圧倒的に自然な感触で演奏できます。

さらに鍵盤の動きを検知するセンサーの性能が高いため、1音1音がハッキリと出てくれます。

そのため同じ音を連続させたり、2つの音を高速で交互に弾く「トリル奏法」を用いたりしても、音が途切れにくいのが特徴です。

 

② 表面に指が滑りにくくなる加工が施されている

白鍵が象牙調仕上げになっています。(象牙調仕上げ 解説ページへ

そのためフィット感が良いことと、汗をはじいてくれる効果により、指が滑りにくくなっているためスムーズに演奏できます。

 

音の特徴です。

① 2スピーカー
② バランスのとれた音
③ 出音を自動で調整

① 2スピーカー

スピーカーは2つ搭載されています。

楕円のスピーカーが使用されていますが、出力には余裕があるためスタイリッシュタイプよりも良い音が出てくれます。

(YDP-163は20ワット、スタイリッシュ型は5ワット前後)

 

② バランスのとれた音

グランドピアノの音は、鳴ってから消えるまでの間に色々な音の成分が混ざりあって出ています。

このYDP-163はそれらもしっかりと鳴るので、低音域には太さがあり、中音域・高音域はクリアです。

そのためバランスのとれた音として聴こえるようになっているのです。

 

③ 出音を自動で調整

電子ピアノも当然のことながら、鍵盤を強く弾けば強い音がでますし弱く弾けば優しい音が出ます。

しかし音量が小さくなると、聴き取りにくくなる音の成分があり、それによって迫力が失われたりして音に抑揚が無くなってしまいます。

YDP-163には、音量を小さくしても下図のように聴こえにくくなる音域を自動で補正してくれる機能があります。
音の補正図

音量を小さくするシーンといえばやはり夜間です。

時にはヘッドホンを使用せず弾きたい時もあるでしょう。

そういう時に周りへの配慮もしつつ、弾き手にもその場面で最良の音を提供してくれる機能と言えます。

さらに全体の音の中で、響きが弱いところを持ち上げたり、響きすぎている部分を抑えたりする機能も装備。

これらによって音が整い、響きが自然になるので、グランドピアノらしい聴こえ方に近づきます。

 

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サイズ

幅 135.7cm 高さ 84.9cm 奥行き 42.2cm
重さ 42kg

6畳(中京間)、約9.9平米の部屋に置いたイメージです。

配置シミュレーション
縮尺20分の1

〜参考〜
ベッド 幅 97 × 丈 195 cm

学習机 幅100 × 奥行き60 cm

 

長く使い続けることは難しい

他メーカーの機種も含めて、この価格帯の電子ピアノを長く使い続けることは難しいでしょう。

それは、ある程度のレベルの演奏力にはどうしても対応しきれない部分があるからです。

上達していくと、ほんの少しのタッチの強弱を使い分けたり、わずかな音色の差を感じ取れるようになったりします。

そうなると、思ったように曲が弾けない!いい音が出てくれない!ということになり、なかなか上達できなくなるタイミングがやってくるからです。

 

楽器店に勤務していた時の実際の話しとして、購入して1年くらいで買い換えたお客さんもいらっしゃいました

ほんま
一生懸命練習している人は、これくらいのタイミングで物足りなくなるんだなぁ...

と思った次第です。

 

できれば買い換えずに長く使えるものを選びたい、と言う方は、この10万円台ではなく、せめて一つ上の15万円クラスの電子ピアノを選ぶことをオススメします。

 

比較ページ

こちらのページでは同じ価格帯であるカワイのCN27と比較しました。

使いやすさか、重めのタッチ感か。ヤマハ YDP-163(生産完了) と カワイ CN27 を比較

同価格帯での比較 ヤマハのYDP-163(生産完了しました)とカワイのCN27を比較します。   価格はどちらも10万円台の電子ピアノです。   YDP-163は音も鍵盤も、クセが ...

 

最後に

グランドピアノらしさを再現するために、鍵盤・音に必要な機能性を最低限装備させています。

特に音の面では10万円台と言えどもこだわりが詰まっています。

スタイリッシュ型では決して得られない演奏感ですので、しつこいようですがレッスンに通われている方であれば、この価格帯を使うことをオススメします。

 

全体的にクセがなく誰でも使いやすい電子ピアノですが、ストレートに言えば際立った特徴がなく「普通」です。

普通なのですが、だからこそ誰にとっても使いやすいことが強み・魅力にもなります。

10万円クラスで決めたいけれど、どうしても迷ってしまって決められない!という方は、このYDP-163を選べば間違いはありません!

 

 

YAMAHA / ヤマハ
ARIUS アリウス  YDP-163
イス・ヘッドホン付属

 

 

ネットで電子ピアノを買うのが不安...

そんな方は、こちらの記事もご覧になってみてください。

→ ネットで電子ピアノを買うなら、楽器屋さんを選べば間違いナシ!

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