音のリアルさが違う! Roland/ローランド HP603A と HP605 を比較する

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圧倒的な音質の違い

hp603aのイメージ

hp605イメージ画像

ローランドのHP603A(¥172,800)を、HP605(¥215,460)と比較します。

 

HP603AとHP605はそんなに違うの?

という疑問を持つ方も多いと思います。

確かに、見た目もHP605の方がちょっと背が高いくらいで、そんなに違いがあるようには見えません。

 

そうなると

HP603Aでも十分なんじゃないの?

とも思っちゃいますよね。

 

しかしこの2機種には、超えられない壁というくらの違いがあります。

 

その圧倒的な音質の差を決定づけているのは、スピーカー数とアコースティックプロジェクションという機能です。

この二つの音に関する機能によって、HP605のほうが、格段に音がリアルになっているのです。

 

 

リアルな音で演奏すると、繊細な音のコントロール力が身につきます。

細かな音を表現する練習ができるということは、更なる上達に繋がるということです

 

やはり、ピアノを練習するからには上手に弾けるようになりたいですよね!

HP603A以上にその願いを実現できるのが、HP605なのです

 

それでは何がどう違うのかを、詳しく解説していきます!

 

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音の良さを求めるならHP605で決まり

鍵盤はHP605もHP603Aも、PHA-50鍵盤という優れた鍵盤を搭載していますから、タッチに差はありません。

そのため、弾き心地だけではなく、生音のようなリアルな音の聴こえ方を求めるならHP605が断然オススメです。

 

HP605にはスピーカーが6つ搭載されています。

それぞれのスピーカーから鳴る音を、さらにアコースティックプロジェクションという機能によって細分化することで、生音のような立体的な聴こえ方になっています。
(詳しくは図解付きで後述してあります)

 

聴こえ方がリアルであるほど、ピアノの細かい音もしっかりと再生されるので、微妙な音の差などを聴き分ける能力が身につきます。

わずかな響きやニュアンスを聴き分けられるようになることで、音色をコントロールする演奏技術も身につきます

音が良いことで、鍵盤の性能も最大限発揮されるようになっているんですね。

 

HP603Aも良い音ではありますが、ここまでの再現力はないため、音質には大きな開きがあるのです。

 

どちらも優れた鍵盤を搭載

pha-50構造

音には大きな差がありますが、鍵盤はどちらも同じです。

HP603AとHp605には、樹脂と木のハイブリッド構造の「PHA-50鍵盤」が搭載されています。

鍵盤の側面に木材を使用することで、指が側面に触れた時には木製鍵盤のような風合いを感じられます。

 

そしてこのPHA-50は、鍵盤をゆっくり押していくと途中で「カクっ」という引っかりを感じます。

これはグランドピアノが持っている「エスケープメント機能」による引っかかりを再現したものです。

エスケープメント機能を電子ピアノでも再現する事で、鍵盤のコントロール性が高まり、特に小さい音の表現のしやすさがアップするという効果があります。

 

また、鍵盤内部にはスタビライズピンという鍵盤の動作を安定させるパーツが取り付けられているため、鍵盤に無駄な動作がなくなり、指の力がロスなくセンサーに伝わります。

そのため強弱のニュアンスがつけやすく正確な演奏をサポートしてくれます。

 

これらの機能・構造によって、タッチ感はかなりピアノらしくなっています。

 

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主なスペックの違い

※型名クリックでそれぞれの解説ページへ飛びます。

HP603A HP605
鍵盤 PHA-50鍵盤 PHA-50鍵盤
エスケープメント機能 あり あり
スピーカー数 2 6
アコースティックプロジェクション なし あり
音源 スーパーナチュラル・ピアノモデリング音源 スーパーナチュラル・ピアノモデリング音源
最大同時発音数 無制限 無制限
価格 172,800円 215,460円
(鏡面艶出しは269,460円
  • 鍵盤はどちらもPHA-50鍵盤なのでタッチ感に差はない
  • HP605はスピーカー数が6つ
  • 6つの各スピーカーに鳴らす音を細かく分担させることで、生音のような厚みのある立体的な響きに

解説

まずスピーカー数はHP603Aの2つに対してHP605は6つ搭載しています。

これだけで様々な場所から音が聴こえてくるため音に立体感が出ますが、HP605は「アコースティックプロジェクション」という機能があることでより本物の音に近づきます。

このアコースティックプロジェクションとは、ピアノの様々なパーツの共鳴音を下記のように役割分担させて鳴らす機能のことです。

hp605のスピーカー役割分担の図解

緑:上部のスピーカーからはフレーム、弦の共鳴、反射・反響している細かな音を。

黄色:手元のスピーカーは弦の響きや鍵盤から発している音といった、ダイレクトに聴こえる部分を担当。

青:足元からは響板の響きや胴鳴りなどを再生しており、ピアノ特有の太く迫力のある低音はこの位置から。

これらが混ざり合うことで、豊かで立体的な響きに包み込まれ、まるでグランドピアノを弾いているような感覚にさせてくれます。

 

HP603Aはスピーカーが2つですから、ここまでの立体感・臨場感は出せませんが、キレイな響きであることには変わりません。

最後に

しっかりとタッチの強弱に反応する、演奏表現のつけやすい鍵盤と、美しく透き通ったリアルな音で、気持ち良く演奏できるのがローランドの電子ピアノの特徴です。

PHA-50鍵盤は最上位機種にも使われている鍵盤のため、HP603Aを選ぶと17万円ほどの価格で、ローランドの最高峰の鍵盤が手に入る、ということになります。

特に、鍵盤を最後まで押し込んだ時の”カツン!”とした硬い手応えが、意外にもグランドピアノらしいと感じます。

ポイント

確かに軽めの弾きごたえなため、「全然ピアノっぽくないからダメ」という方もいらっしゃるようですが、私は非常に良い鍵盤だと思います。

ローランドの鍵盤に関する考察は、”ローランドの鍵盤は本当に軽いのか?”のページで確認できます。

 

予算を抑えるためにも重点を置くのは鍵盤だけにしたい、ということであればHP603Aを。

鍵盤だけではなく音もなるべく本物に近いもので質の高い練習をしてしっかり上達したい、とお考えになるようでしたらHP605を選ぶのがオススメです。

 

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