木製鍵盤・4スピーカーで、充実の性能。
カワイのCA58は、木製鍵盤・上面放射の4スピーカー仕様で、ローランドのHP704、ヤマハのCLP-645と肩を並べるモデルです。
販売価格は¥218,900(税込み)です。
木製鍵盤のピアノらしいタッチ感。
HI-XL音源による音の再現性の高さに加え、グランドピアノの音に含まれている様々なパーツの共鳴音を再現する機能(アコースティックレンダリング機能)による音のリアルさ。
ピアノらしさを高める機能を備えているため、20万円の価格帯にふさわしい電子ピアノです。
CA48はアコースティックレンダリング機能がなく、最大同時発音数も192音なのがちょっと物足りませんでした。
しかしCA58はその物足りない部分をクリアしているので(最大同時発音数は256)、カワイの20万円クラスの電子ピアノを選びたい方にとっては、痒いところに手が届いたような機種です。
木製鍵盤のリアルなタッチ感
音の再現性が高い音源
生ピアノのあらゆるパーツの共鳴音を再現することで、さらに本物に近い音に
20万円クラスの電子ピアノとして申し分ない性能
スポンサーリンク
鍵盤
CA58に搭載されている木製鍵盤の名称は「グランド・フィール・スタンダード・アクション」。
CA48と同じ鍵盤です。
白鍵・黒鍵ともに木でできています。
この鍵盤の特徴は以下の通りです。
- グランドピアノと同じシーソー式の構造(※1)
- 鍵盤の動きを検知するセンサーの反応がきめ細かいため、強弱や長短など、音の表現が付けやすい
- 鍵盤の表面は、指のフィット感が良く、滑りにくい象牙調子上げ
- レットオフフィール(※2)があるため、鍵盤のコントロールがしやすい
カワイの電子ピアノの鍵盤は、もともと重めということもあり、樹脂製鍵盤よりも圧倒的にグランドピアノに近い弾き心地です。
(※1)シーソー式の構造
画像のように、鍵盤を弾くと、反対側にあるハンマーが跳ね上がる構造です。
グランドピアノもこのようになっています。
(※2)レットオフフィール
鍵盤をゆっくりと押していくと、途中で「カックン」とした、引っかかるような手応えを感じます。
この引っかかりは、アコースティックピアノの「鍵盤がハンマーを動かして弦を叩く動作」の過程で発生するものです。
それを電子ピアノでも再現することで、小さい音の表現がやりやすくなり、鍵盤の動作そのものもピアノらしくなる効果があります。
「鍵盤が木でできているから弾き心地がいい」
だけなのではなく、構造そのものも非常によく考えられた仕組みのため、弾き心地がグランドピアノに近いのです。
音
グランドピアノの音は、弦・駒・ダンパー・フレーム・響板などといった様々なパーツがお互いに共鳴し合うことで成り立っています。
CA58は、この様々なパーツの共鳴音を再現する機能によって、元々のダイナミックさの中に、非常にキメ細やかで繊細な響きが感じられるようになっています。
さらに上向きのスピーカーを搭載することで、演奏者に音が降り注ぐように聴こえます。
そのため、グランドピアノを弾いているかのような臨場感があり、音に包まれるような感覚で演奏できます。
また、音源はCA48やCN37のPHI音源よりもワンランク上のHI-XL音源です。
タッチの強さによる音色変化や、伸ばした音の減衰の仕方といった、音の再現性が高いため、よりグランドピアノに近い音の鳴り方をします。
臨場感と立体感のあるヘッドホンサウンド
通常、電子ピアノの音をスピーカーとヘッドホンで比べると、全く違う聴こえ方をします。
ヘッドホンは耳元で音が鳴りますので、グランドピアノを弾いているような気分にはなれません。
しかしCA58はスペイシャル・ヘッドホン・サウンドという機能を持っていて、
ヘッドホンを付けて演奏すると、鳴っているのは耳元のはずなのに、まるで本体から音が出ているかのような聴こえ方なのです。
そのためグランドピアノを弾いているような臨場感を損なわず、音が立体的に感じられるようになっています。
この機能のおかげで、「ヘッドホンを付けて練習すると、何だか違和感があって...」といった不満も解消。
電子ピアノの「静かに練習ができる」強みを損ないません。
サイズ
幅 145.5cm
高さ 92.5cm
奥行き 45.5cm
重さ 73kg
サイズ感はヤマハのCLP-645とあまり変わりません。
最後に
CA58は、ただ木製鍵盤でタッチが重いだけではありません。
鍵盤の動きを細かく検知するセンサーや、レットオフフィール、そして構造をグランドピアノと同じにするといったあらゆる工夫が施されています。
そのおかげで、より正しい弾き方を身につけることができ、正確に演奏することができます。
また、音の面でも4スピーカーとアコースティックレンダリング機能によって、グランドピアノの音に大きく近づいています。
まず何より弾いていて本当に心地が良いですし、細かい音の変化も聴き取れる力が付くため、演奏に表情を付ける力も上がります。
いい電子ピアノを使うことこそ上達への近道であり、ピアノを弾く楽しさを知ることにも繋がります。
CA58の演奏感と音なら、レッスンも練習も楽しくできて、しっかりと上達していけます!
|
他メーカー 20万円クラスの電子ピアノ
ヤマハ CLP-645
-
-
【電子ピアノ】YAMAHA CLP-645をレビュー&解説【木製鍵盤】
木製鍵盤を搭載したヤマハのクラビノーバ、 CLP-645 を紹介・解説していきます。 販売価格は¥214,500(税込)です。 電子ピアノを買うための予算を20万円くらいまで上げると、購 ...
ローランド HP704
-
-
Roland / ローランドの電子ピアノ、HP704をレビュー&解説
弾き心地・音質、共に優れたクオリティで、長く使えるモデル 2019年4月に発売となった、ローランドの電子ピアノ、HP704を解説していきます。 価格は税込みで¥198,800です。 HP ...
スポンサーリンク