HP605で表現力を鍛えるか、CA58で重い鍵盤を使いこなせるようになるか。
20万円クラスの電子ピアノ、ローランドHP605とカワイCA58の比較です。
HP605の特徴は、軽やかなタッチ感の鍵盤で、演奏がしやすいという利点があります。
また演奏者の微妙なタッチの違いにも細かく反応してくれるため、音色のコントロール力をより向上させる事ができます。
そして、立体的で美しく澄んだ響きの音も特徴です。
ピアノを構成する様々なパーツの響きまでをも再現しているため、細かな部分の音までがキレイに聴こえてきます。
対してCA58の特徴は、何と言ってもグランドピアノを思わせる重量感を持った弾き心地の木製鍵盤です。
これだけの弾き応えある鍵盤で練習していれば、グランドピアノに向かった時も、いつも通りに近い感覚で演奏ができます。
音は、きらびやかな高音域と重厚な低音。
これに弱打〜強打までの滑らかな音色変化や、忠実に再現された共鳴音が加わる事で音の厚みも増し、よりピアノらしい響き方をします。
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性能比較
HP605 | CA58 | |
価格 | ¥215,460 (艶消しカラー) |
¥214,920 |
鍵盤 | 木と樹脂のハイブリッド | 木製 |
エスケープ メント |
○ | ○ |
鍵盤の重さ | 軽やか | 重い |
スピーカー数 | 6 | 4 |
最大同時 発音数 |
無制限(「グランド」音色ボタン選択時) | 256 |
音の特徴 | 明るく澄んだ音 立体感も強い |
高音と低音が強め 重厚感がある |
サイズ
幅 |
137.9cm |
144.5cm |
※型名クリックで解説・紹介ページにとびます。
- CA58は木製鍵盤でタッチ感も重いため、グランドピアノに近い感覚で練習できる
- HP605の鍵盤は軽めな分、演奏がしやすく、タッチの強弱に対する反応がより繊細
- スピーカーが6つあるHP605は音の立体感・臨場感が強いので本当のピアノの音が鳴っているような聴こえ方
- CA58は様々なパーツの共鳴音も再現しているので音に厚みがある
- どちらも奥行きは薄めだが、ローランドのほうが横幅はややコンパクト
鍵盤
みなさんが思い浮かべるグランドピアノのイメージは、やはり「木製鍵盤で重いタッチ感」だと思います。
そのイメージに沿って選ぶならばCA58でしょう。
生ピアノを弾いているような感覚が強く持てます。
しかし、グランドピアノの中にも、軽めで弾きやすい鍵盤というものもあります。
また鍵盤の重さは、調律で変えることもできます。
そのためグランドピアノの鍵盤は、どれも重い、ということでもないのです。
そしてローランドHP605の鍵盤は確かに軽めですが、決して簡単に弾けるということではありません。
音
HP605の音は非常にキレイですし、スピーカーが6つ搭載されているということもあり、臨場感のある立体的な音が魅力です。
しかし音がガツンと体にぶつかってくるような圧力は、そこまで強くありません。
それに対してカワイは、もともとが重厚感のある音です。
グランドピアノのように、より音を体でも感じられるのはCA58です。
選び方・オススメポイント
HP605なら、タッチにわずかな差をつけることで、音色を細やかに変化させる事ができます。
そのため、例えば「優しくささやくような音」「激しく力強い音」というように、音の表現を使い分け、曲のストーリー性が感じられるような演奏をする、ということが、カワイやヤマハよりもしやすくなっています。
音楽的表現力を、より鍛えるならHP605です。
CA58は重めの木製鍵盤、音も生音を目指してため、グランドピアノに近い感覚で練習ができます。
しかしその反面、重い鍵盤は腕や指を正しく使わないと本当に重いだけになってしまいます。
良い演奏をするには、良い身体の使い方が大切です。
演奏力の下地となる、腕や指の正しい使い方を身に付けるならCA58です。
また、鍵盤・音、両方の特徴を見ると、生のピアノを目指して作られていることがわかります。
グランドピアノの持つ特徴を、電子ピアノでも強く感じながら練習できるのがCA58のオススメポイントです。
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