グランドピアノを理解している人ほど
電子ピアノでは満足できない
高価格帯の電子ピアノを選ばない方がいい人。
それは、「グランドピアノの演奏感を理解している人・求める人」です。
なぜかというと、電子ピアノはグランドピアノとは様々な点で仕組みや構造が大きく違います。
そのため、例え最上位機種を選んだとしても、その仕組みや構造の大きな違いから来るギャップを感じとってしまうからです。
仕組み・構造の違いを大雑把に説明します。
グランドピアノの鍵盤には、弦を叩くためのハンマーが付いています。
音は、弦以外にも様々なパーツが鳴るため、楽器全体が発音し、あらゆる場所から音が響きます。
対して、電子ピアノの仕組みです。
電子ピアノにもハンマーは付いていますが、姿形が全く違いますし、叩いているのはセンサーです。
そして音はスピーカーのみから発音されます。
多少は筐体などが共鳴するのかもしれませんが、基本的にスピーカー以外は発音していません。
このように電子ピアノとグランドピアノでは、鍵盤のつくりや駆動のしかた、音の鳴り方が根本的に違うため、差が出るのです。
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もちろん電子ピアノでも練習になる
こうして書くと、電子ピアノを遠回しに”けなして”いるように見えるかもしれませんが笑、そんなことはありません。
電子ピアノは
・音量が調整でき(住宅環境をあまり選ばない)
・置き場所もそこまで大きく取らず(大きな部屋は不要)
・定期的な調律が必要ない(コスト削減)
という長所があります。
自宅にアコースティックのピアノを置くことが難しい昨今、 電子ピアノを選ぶ人の方が圧倒的に多数です。
(ちなみに電子ピアノだからこその練習方法もありますよ)
電子ピアノは基本的に、価格が上がっていくほどタッチ感と音がグランドピアノに近づいていきます。
性能も年々上がっていて、10万円クラスのものでもある程度の練習ができるようになっています。
木製鍵盤に至っては、10年以上前ではごく限られた高価格帯のモデルにしか搭載されていませんでしたが、今では20万円以下で手に入れる事ができます。
最上位クラスの物を選べば、タッチも音も、かなりグランドピアノに近い感覚です。
ですから、電子ピアノでもしっかりと練習することはできますし、持っていないよりも持っていた方が、当然早く上手になれます。
電子ピアノとグランドピアノの間にある壁
しかし、電子ピアノとグランドピアノの間には、どうしても超えられない壁が存在することは知っておいてほしいです。
この「壁」は、冒頭でも述べた、仕組みや構造の違いによる鍵盤・音の違いです。
電子ピアノには、グランドピアノに近いタッチ感や音のものはあっても、グランドピアノと同じタッチ・音のものは無いのです。
これは(このサイトでは紹介していませんが)ヤマハのNU1Xをはじめとするハイブリッドピアノであっても超えられません。
また、同じアコースティックピアノであるアップライトピアノとグランドピアノの間でさえ、大きな差が存在します。
そのため、「グランドピアノの演奏感を理解している人・求める人」ほど、高価格帯の電子ピアノを使っても納得はできない。
というのが僕の見解です。
グランドピアノの演奏感を理解している人・求めている人に
オススメの価格帯
では、どれくらいの物を買えばいいの?となりますが、僕の意見としては、20万円くらいのモデルがベターだと思います。
(それか思い切ってグランドピアノを買ってしまうか...)
あまりにも安いものだと、弾ける人にとってはそもそも楽しさや快適さが感じられませんし、高いものになれば超えられないギャップを感じ、「せっかく高い物にしたのに...」と悩まされてしまいます。
20万円クラスのものならば、木製鍵盤だったり、音の再現性が高かったりするため、グランドピアノからそこまでかけ離れてはいないポジションですし、価格的にもまだ買いやすいほうです。
20万円クラスというと、
がありますね。
経験者の方はもちろん、レッスンに通い始めたばかりの方にもオススメの機種です。
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グランドピアノを弾ける場所は色々ある
グランドピアノは、市民ホールをはじめ様々な場所に置いてあって、しかもそんなに高くない料金で弾けます。
長時間練習すると言っても、2・3時間が限度でしょうから(それ以上集中力して弾き続けるのは結構大変です)、部屋のレンタル料金もそこまでかさみません。
そういうこともあって、グランドピアノを弾く機会が多い人は、20万くらいの電子ピアノを家に置いておけば十分なのではないかと思います。
グランドピアノを弾く機会が少ない人は
良い電子ピアノを選びましょう
反対に、グランドピアノを弾くのはレッスンの時と、発表会の時くらい、という方は、家ではなるべく良い電子ピアノを使うことをオススメします。
それは、グランドピアノを弾き慣れていないのならば、家ではその感覚に近い演奏感のものを使った方が上達できるからです。
グランドピアノとのギャップも小さくて済むため、いざグランドピアノに向き合ったとしても練習の成果が発揮されやすいのです。
まとめ
結論としては、電子ピアノが家にあれば、練習したい・曲を弾きたい、と思った時に弾けますし、電子ピアノの良いところに着目して使えば、十分に練習になります。
しかし「グランドピアノの代わり」と考えない方が良いです。
グランドピアノに触れる機会が多い方は「電子ピアノは電子ピアノ」と、割り切って購入し使う事が、一番良い付き合い方になるのではないかと思います。
「やっぱりグランドピアノが欲しい!」となったら買い換えを検討しても遅くはありませんし。
グランドピアノを選ぶなら、このお店がオススメ。
最後に、グランドピアノを検討するならこのお店がオススメです。
京都にある会社です。
調律師の方々を中心にピアノを管理・販売していらっしゃいますので、安心です。
社長の石山さんは、書籍を出版されていて、内容からはとてもピアノを愛していらっしゃることが伝わってきます。
その他、会社を立ち上げられた経緯なども書かれており、信頼できる会社だと思いましたので、(一方的に)ご紹介しておきます。
最後に
このページの内容は、知人のピアノ講師や、その方の生徒さん、実際にレッスンに通っている友人の、複数の意見や経験談などを元に作成しました。
この場を借りてお礼申し上げます。
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