ローランドの鍵盤の特徴は、ローランドの電子ピアノ一覧とその特徴のページにもあるとおりですが、
楽器店に勤めていて接客していた時には
「ローランドの電子ピアノは鍵盤が軽いんですよね?」
という質問をよくいただいていました。
今でも電子ピアノに関することを色々と調べていると、そういった意見も見かけます。
しかしある時、なんの前触れもなくふと思いました。
「ローランドの鍵盤は、よく軽いと言われているようだけれども、本当に軽いのか?」
この疑問に駆られた私。
スキマ時間をぬって楽器屋さんへ行き、検証してきました。
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結論:軽く「感じる」仕組みになっている
※あくまでもこの結論は推測です。実際に何か機械を用いて計測したわけではないので、私個人の感覚によるものです。
私の中では、とある仮説がありました。
それは
「ローランドの電子ピアノは、鍵盤を弾いてから音が出るまでのタイミングが、ヤマハ・カワイよりも早いのではないか」
です。
検証条件と方法は以下の通りです。
比較する機種はHP605とヤマハのCLP-645。同じ価格帯を使用。
ボリュームを0に絞り、音を出さないようにして、鍵盤の重さそのものを体感してみる。
その後、どちらも音量を50くらいにして音を鳴らしてみる。
ということで試してみました。
ボリュームを0にして試してみる
まずは音を消した状態で、鍵盤を弾きます。
指先に神経を集中し、重さを比べてみると...
あまり変わらない。
ヤマハの方がほんのわずかに重く感じたものの、もの凄い違いがあるようには思えませんでした。
音を出した状態で比較。
続いて音が出る状態で弾いてみます。
今度は聴力も研ぎ澄ませます...
ボリューム0で弾いた時よりも、ローランドは軽いような気がしました。
(ヤマハはそこまで変化を感じませんでした。)
これはもしかすると私の仮説が当たっているかもしれません。
鍵盤の重さに違いを感じる要因は二つ。
まず一つは、鍵盤を弾いてから音が出るまでのタイミングです。
そしてもう一つが、鍵盤を弾いた強さに対して出る音量です。
どちらも人間の「錯覚」によるものです。
タイミングが早い方が軽く感じる
どの電子ピアノも、当然、弾いた瞬間に音は出ています。
しかし弾いてから音が出るまでのコンマ何秒遅いか速いかの違いで、重い・軽いと感じる差が生まれます。
例えば、鍵盤を押してから音が出るまで0.05秒と、0.01秒を比較した時では、後者のほうが鍵盤は軽く感じます。
弾いた強さでの音量変化によるタッチ感
「弾いた強さ」と「音量」のバランスでタッチ感は変化して感じます。
ほとんどの電子ピアノには、このバランスを変える「キータッチ」という設定があるくらいです。
例えば、弾いた強さが 5 の時に出る音量が 5 が適正だったとしましょう。
この時、
8 の強さで弾く 音量が 5 で鳴る → 鍵盤は重く感じる。
反対に
3 の強さで弾く 音量が 8 で鳴る → 鍵盤は軽く感じる。
タッチの強弱への精度が高いローランドですから、わずかなタッチの強さに細かく反応してくれます。
そのため、思ったよりも大きな音が出ていて、鍵盤が軽く感じてしまう可能性もあります。
鍵盤を弾いてから音が出るまでのタイミングが早い
二つの検証と、鍵盤の重さに違いを感じる要因を組み合わせて考えた結果から、
「ローランドの電子ピアノは、鍵盤を弾いてから音が出るまでのタイミングが、ヤマハ・カワイよりも早いのではないか」
という仮説は合っているのではないかと思いました。
ローランドの鍵盤は決して物理的に軽いワケではないようです。
最後に
鍵盤が軽いと言われていることが引っかかり、決めあぐねている人もいらっしゃると思います。
しかし、あくまでも軽く「感じる」ようになっているので、「ローランドの電子ピアノが良いな」と思ったなら、自信を持って購入してください!
そして、改めてもう一度。
あくまでもここにある結論は推測です。実際に何か機械を用いて計測したわけではないので、私個人の感覚によります。
ひとつの意見として参考にしてみてください。
▼ ローランドの電子ピアノ各機種の解説はコチラで確認できます。
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