まったく予想していなかったHP700シリーズの発売
すっかり不意打ちを喰らったような気分です。
ローランドはHP605、LX7、LX17の後継機種としてLX700シリーズを2018年10月に発売しましたから、しばらく新製品発表は無いだろうと高を括っていたのですが...
油断していました。

今回発表された電子ピアノは、HP702とHP704の二機種!
それに伴ってHP601とHP603Aは生産完了となりました。
HP700シリーズのスペックや価格を見ると
- HP601の後継が HP702
- HP603Aの後継はナシ
- HP605の後継はLX705ではなくHP704
このように思えます。
それではHP700シリーズを、HP600シリーズと比較しながら見ていきましょう。
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HP704
HP704を、HP603AとHP605(生産終了)の3つで比較します。
HP603A(生産完了) | HP704 | HP605(生産完了) | |
税込み販売価格 | ¥167,400 | ¥194,400 | ¥215,460 |
鍵盤 | PHA-50鍵盤 | PHA-50鍵盤 | PHA-50鍵盤 |
音源 | スーパーナチュラル・ ピアノ・モデリング |
スーパーナチュラル・ ピアノ・モデリング |
スーパーナチュラル・ ピアノ・モデリング |
スピーカー数 | 2 | 4 | 6 |
出力 | 30W | 合計60W | 合計74W |
アコースティック プロジェクション機能 |
× | ○ | ○ |
表はスクロールできます
HP704は、HP603Aよりも
音の再現力が高い
という特徴があります。
特に、それぞれのスピーカーに鳴らす音の種類を役割分担をさせ、立体感のある包み込まれるようなサウンドを作り出す " アコースティックプロジェクション機能 " があることで音のリアルさはグッとアップします。
HP605はスピーカー数が6つあったので、より細かく音の役割分担ができていましたが、HP704はスピーカーが4つです。
よって、音の再現度は
HP603A < HP704 < HP605
の順番となります。
LX705 vs HP704
LX705とHP704も比較してみます。
HP704 | LX705 | |
税込み販売価格 | ¥194,400 | ¥237,600 |
鍵盤 | PHA-50鍵盤 | PHA-50鍵盤 |
音源 | スーパーナチュラル・ ピアノ・モデリング |
ピュア・ アコースティックピアノ |
スピーカー数 | 4 | 4 |
出力 | 合計60W | 合計60W |
アコースティック プロジェクション機能 |
○ | ○ |
表はスクロールできます
こうしてみると、ほとんど差がないように見えます。
大きな違いは、音源です。
さらにスピーカー数はどちらも同じ4個ですが、スピーカー自体の質はLX705のほうが上です。
音源とスピーカーの質、この二つの要素がよりリアルなピアノの音を出力してくれるため、より本物に近い感覚で練習できるのはLX705です。
これらのような場合にはHP704がオススメです。
HP702
HP702を、HP601とHP603Aで比較します。
HP601(生産完了) | HP702 | HP603A(生産完了) | |
税込み販売価格 | ¥149,580 | ¥151,200 | ¥167,400 |
鍵盤 | PHA-50鍵盤 | PHA4スタンダード鍵盤 | PHA-50鍵盤 |
音源 | スーパーナチュラル・ ピアノ |
スーパーナチュラル・ ピアノ・モデリング |
スーパーナチュラル・ ピアノ・モデリング |
スピーカー数 | 2 | 2 | 2 |
出力 | 14W | 14W | 30W |
アコースティック プロジェクション機能 |
× | × | × |
表はスクロールできます
HP601よりもわずかに価格が高いにも関わらず、鍵盤はPHA-50よりもワンランク下の物を搭載しています。
その分、音源を強化しているとはいえ、グレードダウンしてしまったように感じるのは僕だけでしょうか。

しかしながら、15万円台でもハイレベルな音質が得られるのが良いところではあります。
ヤマハやカワイの15万円クラスと同じように
こういった方におすすめです。
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HP700シリーズ比較
HP702 | HP704 | |
税込み販売価格 | ¥151,200 | ¥194,400 |
鍵盤 | PHA4スタンダード鍵盤 | PHA-50鍵盤 |
音源 | スーパーナチュラル・ ピアノ・モデリング |
スーパーナチュラル・ ピアノ・モデリング |
スピーカー数 | 2 | 4 |
出力 | 14W | 合計60W |
アコースティック プロジェクション機能 |
× | ○ |
表はスクロールできます
音源は同じですが、スピーカー数が違うこと+音の聴こえ方をよりリアルにしてくれるアコースティックプロジェクション機能の有無で、音の再現力の高さは圧倒的に違ってきます。
当然ですが、HP704のほうが断然、生ピアノに近い音です。
そして鍵盤の弾き心地も、HP704のほうが遥かにリアルです。
また、以下はあくまでも僕個人の主観によるものですが...
こうして比較すると「15万円クラスのHP702にPHA-50鍵盤を搭載しなかったのは、HP704との差を大きくつけたかったから」のように見えなくもありません。
もし仮に万が一、HP704との差をつけるためHP702の鍵盤をPHA4スタンダード鍵盤にしたのであれば、ユーザー目線を欠いたスペックです。
前のモデルのHP601はPHA-50鍵盤を搭載できていたわけですし、HP603AはPHA-50鍵盤+スーパーナチュラルピアノモデリング音源を使用して16万円台で販売していたわけですから。
と同時に、開発・製造コストの問題があって泣く泣くこのスペックにせざるを得なかったのかもしれない、とも感じています。
まとめ
HP601、HP603Aも生産完了・モデルチェンジとなりました。
15万円クラスでも上位機種さながらのリアルな響きのHP702
弾き心地も音質も20万円クラスとしては申し分ないHP704
どちらも十分に使える機種です。
ローランドの電子ピアノはLX・HP、共に700シリーズになって、鍵盤よりも音質の良さの根幹となる"音源"を強みとして前面に押し出しています。
もちろん鍵盤の能力も高いため「電子ピアノ」としての完成度と信頼性の高さなら、変わらずローランドがオススメですよ!
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