今回は、電子ピアノの寿命について解説していきます。
冷蔵庫や電子レンジ、エアコンなど、電化製品は10年くらいが目安と言われてたりしますね。
ただ、電子ピアノは電化製品ではない。
…と言いたいところですが、それは捉え方や気持ちの問題であり、フラットに考えてみると電化製品に近いのかもしれません。
ただ、そうは言っても使う頻度なども家電とは全く違うので、
寿命はどれくらいなのか?が気になる方はやはり多いようです。
10年以上使い続けた電子ピアノの買い換えを検討する人が最も多かった
結論を言いますと、電子ピアノの寿命もおよそ10年ほどです。
ただしこれは僕が今まで接客してきたお客さんの声から算出したものなので、あくまでも目安です。
電子ピアノ界にある絶対のルールなどではありませんし、実際にはもっと長く使っている人もいますから、参考値として捉えてください。
販売員時代には「古い電子ピアノをからの買い替え」を検討されているお客さんもたくさんいらっしゃいました。

とおっしゃる方達が非常に多かったのですが、
どれくらい前の電子ピアノなのか伺うと、ほとんどの方が
「10〜15年くらい前のもの」
と回答。
そして一応は動くものの不具合が生じている、といった声を頻繁に耳にしていました。
もちろん使用頻度も大いに関係してきますが、こういったご意見からも電子ピアノの寿命の目安は10年程度と考えるのが妥当でしょう。
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電子ピアノの寿命には2パターンある
電子ピアノの寿命には、二つのパターンがあります。
一つは単純に製品自体の劣化によるもの。
もう一つは、演奏する人の満足度。
この二つです。
製品そのものの故障による寿命
製品自体の劣化は、家電と同じです。
ある日、突然電源が入らなくなる。
ある特定の箇所だけ鍵盤を押しても音が出ない
一箇所だけ鍵盤が完全に戻らない
こういった症状が出るのは、初期不良でない限りは長年使った時に起こるもので、使っているが故の劣化です。
もちろん、よほど前の型番でなければパーツを交換などの修理を行い再び使えるようにすることも可能です。
ただしそうは言っても、修理ができなくなる時はやってきます。
本体が生産完了してから10年後には修理パーツも供給されなくなっていますので、
壊れて修理もできなくなったタイミングを寿命と定義すると、電子ピアノの寿命は10年、長く持っても20年ほどとなります。
演奏する人の満足度による寿命
故障する以外にも、電子ピアノを使用しなくなる要因があります。
それは演奏する人が、その電子ピアノを使って楽しく満足して練習できるかどうかです。
練習をしていれば、ほとんどの人は
タッチの違いによる音色のニュアンスがつけられるようになった
音色のちょっとした変化に気づけるようになった
などのように、個人差はあれど上達していきます。
それに対して使っている電子ピアノが、演奏者の技量に追いついていないと練習してもなかなか上達しなくなります。
その結果、満足のいく練習ができなくなり、練習意欲も湧かなくなってしまいます。
「そんな、プロじゃないんだからわかるようになんてならないでしょ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
ピアノを続けていれば大なり小なり使っている楽器に対して違和感を覚えることもあります。
また、意識的ではないにしても、「なんか電子ピアノだと思うように弾けないんだよな〜」と感じることもあります。
演奏していても物足りなさを感じる・満足のいく練習ができない
といったように演奏者と電子ピアノの能力差の開きによる寿命もあります。
この場合でも買い替えを検討する必要がありますね。
10万円の電子ピアノで練習し続けていては、弾けるものも弾けませんから。
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演奏者と電子ピアノの能力差から来る寿命は、明確に「○年です」とは言えません。
こればかりは本当に個人差がありますし、どの機種を使っているかで全く違ってきますので…
しかしながら、当時20万円クラスの電子ピアノを10〜15年使っていました、とおっしゃる方が最も多くいらっしゃったことを今でもよく覚えています。
本体そのものの寿命を10年〜15年と考えると、いかに長く使えるかどうかは、弾く人の満足度にも大きく影響されます。
また価格が安いからといって壊れやすいワケでも、高いから壊れにくいワケでもありません。
どの価格の電子ピアノでも、「動作するかどうか」としての寿命がほとんど変わらないとなると、
高い性能がある20万円以上の電子ピアノのほうが結果的に寿命が長くなると言えるのではないでしょうか。
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まとめ
・動作するかどうか、としての寿命は10年〜15年くらいが目安
・演奏者の満足度という観点での寿命は人それぞれ
電子ピアノは、安くても5万程度、高ければ10万単位の物ですから、消して気軽に買い換えるような金額でもありません。
さらに、冷蔵庫のように生活必需品ではないですし、家族全員が使うものでもありません。
だからこそ大事に使っていきたいものですね。