できるだけ大きな音でも弾くようにしましょう
電子ピアノは、ヘッドホンをつけたり音量を調整したりと、音の大きさをコントロールして周囲に配慮しながら練習できることがメリットの一つです。
しかしそのメリットは、上手く使っていかないと生ピアノを弾く時にデメリットとなる場合もあります。
ではどんな使い方をしている人にとってデメリットになるかというと、以下のような方です。
ヘッドホンでしか練習をしない
音量はいつも小さめに設定して弾いている
こういった方が気を付けておくべきことをお伝えしていきます。
大きな音を出すことに抵抗感を持ってしまう
結論としては
「生ピアノで大きな音を出すのに抵抗を覚えてしまう」
です。
電子ピアノで音量を小さめにして強く弾いても、強い音は出ますが大きな音は、当然ながら出ません。
ヘッドホンも、耳元で音を鳴らすため、音量を大きくして練習する人は少ないと思います。
大きくない音量に慣れてしまうと、いざ生ピアノで強く弾いた時に、思っているよりも遥かに大きな音が出るため驚いてしまいます。
心理的に抵抗感を持つと、全体的に音量を抑えてしまう
驚いてしまうと、心理的に抵抗感が生まれ、大きな音で弾くべきところを躊躇するようになります。
すると、おそるおそる弾くクセがつき、本来は強く弾くはずのところはもちろん、小さい音で弾くことが基本なってしまう可能性があります。
このように、いつもヘッドホンだけでの練習や音量を下げて練習してばかりいると、大きな音への抵抗感が生まれてしまうのです。
実例
〜実例〜
知人のピアノ教室にも、電子ピアノでは基本ヘッドホン。
音をスピーカーから鳴らすとしても、音量をあまり上げずに練習している生徒さんがいるそうです。
その人のある日レッスン。
グランドピアノをフォルテ(強く)で弾いた時、大きな音にびっくりしてそこから控えめに弾くようになってしまったそうです。
いつも通り弾いたのに、いつもよりも圧倒的に大きな音が出ればびっくりします。
全員が全員そうなるとは言えないですが、グランドピアノでは思い切って演奏できなくなってしまったら、電子ピアノを使っている意味も本末転倒です。
対策
電子ピアノでもスピーカーから大きい音を鳴らすこと
これしかないでしょう。
普段から「音を出せる時は出して、夜などはヘッドホンに」と使い分けている人なら今まで通りで大丈夫です。
しかし、いつもヘッドホンを着けてでしか練習しない・ボリュームは控えめにしている、という人は、スピーカーから大き目の音量で鳴るようにして練習してください。
もちろん、それが可能なときで構いません。
まとめ
ピアノは大きな音で弾いたり弱い音を出したりして、演奏に抑揚をつけます。
それにはもちろん、自分の指で音量に変化をつける練習も必要になります。
しかし、電子ピアノでは小さな音に設定してばかりいると、"音量を変にコントロールしようとして全体的に音が小さく弾いてしまう"弊害が生まれます。
結果、生ピアノでの演奏力向上の妨げになり得る場合もあるのです。
たまには大きな音で弾くこともオススメします。